ソフトバンクが英国のARM社を買収するというニュースが報道されました。その買収額はなんと3.4兆円。日本の経済史に残る大型買収です。とはいえ数字が大きすぎてイメージができません。今回はこの規模感を調べてみました。
ソフトバンクの時価総額は6.5兆円
まずはソフトバンクの時価総額です。ソフトバンクの時価総額は約6.5兆円。3.4兆円という数字はその52%にも相当します。これだけ大型買収できるなら、KDDIやドコモを買収することもできるのでは?と思って調べてみたのですが、さすがに不可能でした笑。
時価総額3.4兆円の日本企業
今回のARM社買収の3.4兆円前後の日本企業を集めてみました。名だたる大企業ばかりですね。実は時価総額が3.4兆円を超える日本企業は30社もありません。これだけでも今回の買収がいかに巨大であるかが分かります。
鴻海によるシャープの買収額は4000億円弱
えーとソフトバンク、シャープを8.5回買収できます。
シャープという大企業の買収は日本を騒がせましたが、ソフトバンクはシャープ8.5社分を使ってARM社を買収します。「その金あったらシャープを助けてくれれば良かったのに」なんてこと言う人が出てくるかもしれないくらい、その額は巨大です。
イギリス人の胸中は複雑
鴻海によるシャープの買収額は4000億円です。この規模でも多くの日本人が落胆し、困惑しました。しかし今回のARM社の買収額は3.4兆円です。金額が高いということは業績も悪くないことを示しています。そんな会社が海外企業に買収される。イギリス人の胸中は複雑のようです。
最後ちょっと脱線してしまいましたが、とにかく3.4兆円というのは巨額の買収だということが少しでも感じていただければ幸いです。ちなみに、買収には実際の時価総額よりも大きな金額がかかるのが通常です。今回のARM社の買収にソフトバンクは42%ものプレミアムを加算したそうです。つまりARM社の実際の時価総額は2兆円。日本企業でいうとトップ30クラスから50クラスまで下がります。とはいえ、それでも新日鉄やコマツ、富士フイルム、日立製作所と同規模です。ソフトバンクは日立製作所やコマツを買収できるほどの大企業であるとも言えるわけですね。たった1代でここまで築き上げるとは現代日本の経営の神様ですな。。。
おしまい。