シンゴジラが絶好調です。周りに二回三回四回見ている人が普通にいます。すごいですね。ネットでも様々な考察がたくさん議論されています。今回は続編やスピンオフ映画の可能性を考えてみます。
シンゴジラは未開のサブストーリーが豊富
普通の映画なら恋愛要素や愛する人の死などサブストーリーを入れるのですが、シンゴジラは一切なし!ひたすらゴジラゴジラの2時間で観客に休む暇を与えません。しかしそこは庵野監督。サブストーリーは言葉で大量に入れてきています。
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東京都知事は今後重要な役割を担うんだろう!って思っていたら、それ以降全然出てきません。でも後半に「幸い都庁は機能しています」と言葉でサブストーリーを並列に走らせています。さすがです。普通はもうちょっとそれぞれ描画されるのですが、世界観の完成度が高すぎて言葉で挿入だけにしておかないと時間が足りなかったようです。
これだけ描画されていないサブストーリーがあるので、続編が作れなくてもスピンオフ映画は作れるかもしれません。実際に踊る大捜査線では「交渉人 真下正義」というスピンオフ映画が作られてヒットしています。シンゴジラもこのような映画を作ることは十分に可能です。
そういえば今年はスターウォーズのスピンオフ映画「ローグ・ワン」が公開されるんでしたね。個人的にはシンゴジラはこのようなスピンオフネタの宝庫だと思うんですよね。成熟した世界観を持つ作品はだいたいこういう展開に向いてます。
シンゴジラの続編
何回も観ている人がいるわけですから、続編を見たいという声は大きいでしょう。そこで重要な鍵を握るのがエンディング。僕は何も見えなかったのですが、どうも最後の尻尾のズームインで小さな人が映っているそうです。個人的にはそれは牧教授だろうとしか思えないのですが、ネットでは色々妄想が広がっているそうです。
しかし、こういったエンディングは続編を意識して描かれることはほとんどないと思っています。意識して描かれているのは、制作中に続編の制作も決まっている場合だけでしょう。例えば、1998年に公開された米国版ゴジラでは最後にゴジラの卵が1個だけ生き残っていて、それが割れるシーンで終わります。続編を意識するなという方が無理な終わり方でしたが、続編は作られませんでした。興行収入は悪くはなかったものの、ゴジラファンの評価はイマイチで、関連商品の売り上げも芳しくなく続編の制作は立ち消えになったそうです。このことから、結末と続編は特に関係がないと考えます。
また、2014年に公開された米国リメイクのGODZILLAは2019年に続編が公開されるそうです。この米国版との契約により、日本の東宝がゴジラ映画を製作する制限がかかったそうで、それが今回のシンゴジラが短期間で制作された理由だそうです(もともと続編の公開は2017年予定だったため)。内容は米国版の続編公開1年以内に東宝が公開することを禁じるというものだったそうです。この契約は現在は内容が変更されているとのこと。
また、来年はGODZILLAのアニメ映画が公開されるのでシンゴジラを公開する期間の枠も限られている気がします。これはしばらくシンゴジラの続編は期待できないかもしれませんね。
というわけで、個人的には続編も期待したいですが、期待が大きい上に、作るのは大変だなーというのも事実かと。それよりスピンオフ映画もありなんじゃないかなーって思いますね。
おしまい。